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プロフィール

yuji0517

Author:yuji0517
氏名、野崎雄二(YUJI NOZAKI)
経歴、1947年、新潟県生まれ
 1970年、早稲田大学政治経済学部卒
 1970~1994年、住友信託銀行
 1994~2014年、住信投資顧問(現三井住友トラストアセットマネジメント
 2014年、退職
30年余にわたり、株式のファンドマネージャーを続けて来た経験から、書き残してみたいものが、多々あり、ブログを始めてみた。
<初めて、読む方に>
左下の「過去の掲載記事のテーマ一覧」で、「初めに」に、ブログの全体像を、次いで、テーマ別に、頭に、目次を付けていますので、興味あるテーマを選んで、読んでいただけたらと思います。

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カルロス。ゴーンと人間の評価

               2018、11、21
西郷南洲の言葉に、
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。」がある。
命は別にして、人間の評価に、金と地位と名誉は、3大要素である。

金は、所得と資産に別けられるが、所得は自分の裁量かもしれないが、資産には、自分の裁量以外のものも入ってくる。
これは、再述する。
地位は、権限に直結しており、それが過大評価されれば権力ともいわれる。言葉を換えれば、「自分のやりたいことを、他人に対して行使する」ことである。その行使の仕方によっては、パワハラと解されることもある。
名誉とは、地位と全く正反対の言葉で、他人からどう評価されるかである。


カルロス・ゴーンは、金も地位も名誉も、全て手に入れた人だと、私は思っていた。
それが、遠くから見ていただけの評価に過ぎなかったようである。
地位で言ったら、日産自動車、ルノーのCEOであり、世間一般から見たら、十分な権限行使を行ってきたものと思われる。
名誉で言ったら、袋小路にはまり込んでいた日産自動車を再建したのだから、十分な評価を得ていたものと思われる。
最後が、金である。
カルロス・ゴーンは、日本企業としては、破格の報酬を受けていた。彼の年俸は、ルノー等も含めれば、10億円をこえ、少なくとも。ここ10年だけで、百数十億円の報酬を得ており、使えきれない程の金を手にしていたはずである。
何故だ、、と疑問が生ぜざるをえない。

何故、彼は、使えきれない金をてにいれても、それ以上の金をてに入れたかったのであろうか?
今年6月の株主総会で、株主に対して
「日産CEOの報酬額は非常に低い。会社の規模や優秀なリーダーを持つ重要性を考えると、決して不当な水準とは思えない。」
役員報酬の開示制度が始まった2009年度から、9年間累計で87億円。今年度は日産、三菱自、ルノーを合計すると約19億円に上るが、それでも満足していなかったということである。

共同体社会において、金も地位も名誉も、全て併せもつとしたら、他人からはやっかみを受ける。
だから、賢明な人たちは、一つで我慢する、または、好きなくとも一つは放棄することで、人生を全うしてきた。
少なくとも、日本社会は、そうであったし、そのような仕組みも造って来たと言える。
そこで、考えたことがある。
カルロス・ゴーンの出自は、レバノン人で、ブラジル生まれ、大学はフランスである。
社会というか共同体(いわば、日本社会のようなもの)の枠外の人である。
金=地位=名誉と考えていたのではないかと思われる。
実は、米国社会も、移民が造った国そせいか、そのように考えているのではないかと思われる面が多い。
米国の格差社会の根っこには、それがあるのかもしれない。

<追記>



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カルロス・ゴーンと金商法

                  2018、11、21
東京地検特捜部は19日、仏ルノー・日産自動車・三菱自動車の会長を兼務するカルロス・ゴーン容疑者を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕した。報酬を約50億円過少申告した疑い。
昨日以降の報道は、カルロス・ゴーン一色の感がある。

事件の詳細は、各種の報道、解説記事に譲るとして、私なりの見解を書いてみる。
<何故、金商法だ?>
私は、日本株の元ファンドマネージャーであるから、金商法は、専門分野である。
金商法は、元証券取引法で、証券市場の犯罪を取り締まる法律である。
そして、その対象として取り締まるべき犯罪は
1、 インサイダー取引
2、 相場操縦
3、 証券市場の関連する詐欺行為
の3つである。

有価証券虚偽記載については、本来、正確を期すべき項目は、貸借対照表、損益計算書、証券発行内容の3項目であり、そこに意図的虚偽があったか否かが、金商法の本旨である。
それ以外の項目は、補助資料にすぎず、仮にきょじ記載があったとしても、ほとんど微罪である。
本件の虚偽記載も、経営者の経歴詐称と同類のものである。
だから、役員報酬額の記載に虚偽があったとしても、有価証券報告書の訂正報告書を提出すれば、済む話である。

本件で、金商法を適用した場合は、形式犯としての微罪にすぎなくなる。
ところが、今回は、東京地検特捜部が乗出し、且つ、著名人であるカルロス・ゴーンを、日本に到着するやいなや、逮捕監禁したと言う。
日本史上、金商法の虚偽記載の最も悪質な例は、オリンパス事件(1,000憶円以上粉飾を、10年以上に渡って、続けた)であるが、それに比べると、特捜の動きに大きな差がある。
とすれば、本件の事件の捜査目的は、別のところにあり、金商法は、捜査の入り口に使われたとみるしかない。

続けての、報道で、
① 報酬の過少記載、②投資資金の私的流用、③不正支出
と出てきた。
オランダ法人を通じて、会社の資金を私的流用していたようである。
今後の捜査の重点は、会社法商法上の特別背任、刑法上の横領罪に焦点が移っていくものと思われる。

唯、株式の元ファンドマネージャーとして、金商法が、捜査の入り口に使われたことは、なんとも釈然としない。別件逮捕の道具に使われたような感じがしないでもない。
元々、東京地検特捜部が、証券市場の犯罪に絡んでくると、証取法・金商法の立法趣旨を全く解しないまま、巨悪犯罪を見逃し続け、また、事件を立件しても、条文をご適用したまま立件してきたのが、歴史でもあるから。


続きは後で
西郷南洲の言葉に、
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。」がある。
命は別にして、人間の評価に、金と地位と名誉は、3大要素である。

金利の単位

金融の常識         2017,11,14

従来の世界史は、政治と権力闘争、戦争、宗教の側面ばかりが強調され過ぎてきたように思われる。
それに対し、最近、別の側面から、世界史を論じている本が、色々出版されてきた。
「なるほど、そうだったのか」
と思われる場面が多く、世界史について、如何に半端な知識しか持ちわせてこなかったことかと、この年になって反省させられることが多い。
・W・H・マクニール「疫病と世界史」
・J・ダイヤモンド「銃・病原菌・鉄」
・D・R・キルシュ「ドラッグ ハンターズ」
・J・ソール「帳簿の世界史」

現在、K・セガールの「貨幣の「新」世界史「」を読んでいる最中である。
その中で、面白い文章があったので紹介する。

「古代文明において、利子の割合は時代を下るに従って低くなった。メソポタミアでは20%、ギリシャでは10%、ローマでは8%だった。利子が下がったのは、市場が効率化され、貸出リスクが少なくなった反映である。」
と言われていたが、
利子は、経済状態よりは数学的根拠に基づいてきめてられていた
メソポタミアでは、60進法を採用しており、利子も60が基準になっていた。1ミナ=60シェケル。1ミナの融資にひと月につき1シェケルの利子、60分の12で、すなわち年率20%となる。
一方、古代ギリシャでは10進法、古代ローマでは12進法に基づいて計算が行われた。
古代ギリシャは、利息が元本の10分の1、すなわち10%、ローマでは元本の12分の1、すなわち8%に設定されていた。」

これは、成程と思った。
江戸時代の金融や利子を調べたいと思ったことがある。
一般の市中金利は、4~7%であったようである。
札差、、座頭金、大名貸等は、それに、貸倒れリスク込みの高利だったと思われる。
当時は、金利の単位で、分や朱が使われたようではあるが、今の様に何%の概念がなかったため、貸した方も、借りた方も、判りやすい単位が使われていたと解釈すれば、当時の記録も理解される面が多い。
江戸時代を通じて、経済が拡大した時もあれば、低迷を続けた時もある。しかし、どの時期にも、ゼロ金利ということはなかった。

それにしても、昨今のゼロ金利は、異常である。
ゼロ金利は、弊害が多く、経済どころか、社会も歪にする。
その理由についての説明は、これまでも若干は書いてきたが、べつの機会に、改めて書く予定でもある。
ゼロ金利で喜んでいるのは、借金をして、博打に精をだすファンドくらいなものであろう。
早く、こんな世界を終わらせたいものである。


 画期的な新薬か? 田辺三菱のインフル予防薬

タバコ葉活用 流行前に迅速生産 1ヶ月で 2018,11,8

昨日の日経の記事である。
「感染症を予防するワクチンの製造に約60年ぶりの技術革新がおきようとしている。
田辺三菱製薬は早ければ2018年度内に、タバコの葉を使って世界最速の1ヶ月で製造するインフルエンザワクチンの承認を米国で申請する。従来の6分の1の製造スピードだ。
ワクチンは欧米の大手4強が9割近いシェアを占める寡占市場だが、独自技術で切り崩しを図る。」

最近、D・Rキルシュの「ドラッグハンター」を読んだばかりか、気になって調べてみた。
同社のIRによれば、開発パイプラインに
MT-2271 植物由来VLPワクチン(季節性インフルエンザの予防/高齢者) 米国、欧州、カナダ、他 P3 Medicago品
とある、
どうやら、田辺三菱が独自開発したのではない。
Medicagoは、カナダの会社で、40%はフィリップ・モリスで、2013年に、残りの60%を、田辺三菱が取得したとのことである。
しかし、実現性と言う観点でみれば、日加の企業だけではなく、フィリップモリスがついておれば、グローバルな製薬企業に、潰されることはないであろう。

感染症は、人類の歴史に大きな影響を及ぼしてきたが、19世紀以降、細菌に対しては抗生物質、ウェルスに対してはワクチンと言う図式で、克服してきた。
しかし、これらは、完治薬に近く、製薬業界にとって、妙味の少ない薬として、興味の対象外であったと言えよう。
それでも、従来の動物由来のワクチンでは、それなりの設備が必要なこともあり、大手4社の国際的カルテルともいえる状況下で、価格が高止まりしてきた薬である。
そこに、今回の記事である。
私には、画期的な新薬と思われる。
何故なら、植物で、VLPというウェルス様粒子を培養するという。大幅なコストダウンが出来る上、時間短縮でウェルスの変化への早期対応が可能となる。

記事が出て、株価が反応するかと思ったが、たいして上がっていない。
何故であろうか?
タバコで、インフルワクチン開発と言う情報は、前々からあったようである。
日経の記事は、田辺三菱のIRを受けて、大きな紙面を割いただけのようである。
しかし、田辺三菱としては、2013年の出資とあるから、それまで開発費をかけてきており、この5年間は、さぞ長かったことと思われる。
投資家からみれば、最新情報でもなければ、製薬企業にとっては、所詮、儲けの少ないワクチンの世界の話に過ぎない、ということであろうか。
制癌剤のように、癌患者の余命に、高額の請求書をつきつけるものとは、全く違う薬である。
人類にとっては、歓迎すべき薬の開発かと思っている。

ケシから、鎮痛剤のモルヒネを作っているが、
まさか、タバコの葉からインフルエンザワクチンを作ってはいけない、とは誰も言わないであろう。

気が狂ったのか 理解できない東証の対応

損害賠償を負うべきは、HFTとメリルリンチ東京証券  2018、10,20

もし、高速道路で事故が起きました、で考える。
暴走族が、スピード違反をして、一般車両が、事故にあいました。
その時に、高速道路運営会社は、「運営に責任、対応の不備で、社長の報酬を減額し、・・、でも賠償責任は追わない」
などと言うだろうか。
加害者を特定し、被害者は、そちらに賠償を請求してください、ではないだろうか。

今日(10月20日)の日経夕刊に、次のような記事が載っていた。
東証障害「運営に責任」 社長報酬を減額に
報告書、対応の不備明記
9日の株式取引のシステム障害を受け、・・・、市場運営者としての責任を認め、・・・金融庁に提出する報告書に・・・取引システム自体に問題なかったとして、賠償責任は負わない・・・

9日の障害では、海外の高速取引業者が取引開始前にメリルリンチ日本証券を通じて大量のデータを誤って配信。これが原因で東証の4回線のうち1つが止まった。約40社の証券会社で投資家の売買注文を東証に一時つなげなくなった。証券会社が本来約定していたはずの売買注文を事後に補償する件数は10万件規模に及ぶ。
メリルリンチ日本法人経由の大量のデータを誤って配信、と言うように、通常の取引データではない。意図的か過失かは別として、システムをパンクさせるデータ配信である。意図的ではないとしても、重過失に相当するデータ配信である。

こんなものに、何故、東証は、言い訳がましいことを報告書に書かなければならないのか。
これは、想定していなかった暴走車が、出てきたためです。
被害者は、その責任者(メリルリンチ東京証券とHFT業者)に損害賠償を請求してください。
裁判に必要なら、東証は、証拠書類の準備に協力します。
取引仲介をしたメリルリンチ証券に対しては、今後、2度とこのような取引を起こさないように、対策を取らなければ、会員権を停止します。
尚、東証としては、このような暴走者がでても、対応できるように、更なるシステムの改善に努めます。

これが、常識的な対応ではないであろうか。
今回のケースは、HFT業者とメリルリン手東京証券に責任を取らせるべき案件である。
東証の対応は。明らかにおかしい。
どこを向いて仕事をしているのであろうか。
証券市場、投資家の方を向いていないのは、確かであろう。




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