プロフィール

yuji0517

Author:yuji0517
氏名、野崎雄二(YUJI NOZAKI)
経歴、1947年、新潟県生まれ
 1970年、早稲田大学政治経済学部卒
 1970~1994年、住友信託銀行
 1994~2014年、住信投資顧問(現三井住友トラストアセットマネジメント
 2014年、退職
30年余にわたり、株式のファンドマネージャーを続けて来た経験から、書き残してみたいものが、多々あり、ブログを始めてみた。
<初めて、読む方に>
左下の「過去の掲載記事のテーマ一覧」で、「初めに」に、ブログの全体像を、次いで、テーマ別に、頭に、目次を付けていますので、興味あるテーマを選んで、読んでいただけたらと思います。

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キューバ考

雑感(3)                  2017、8、25

日経で、次のような記事が
「キューバの貿易相手国 中国、ベネズエラ抜き首位」
「キューバ最大の貿易相手国に、中国が躍り出たことが、判った。
原油を供給し、政治的にも繋がりが深い南米ベネズエラが長らく貿易額で1位だったが、原油の価格下落と供給量減少が響いた。中国からは自動車や電気機器などの輸出が多く、改めて中南米における存在感の強さを示した形だ。・・・」

キューバは、親日国である。
ところが、日本との貿易は、皆無に近い。
理由は、一つである。日本及び日本企業が、米国に遠慮して、自粛してきたからである。

米国は、キューバに対して、えげつないほど、敵視している。
理由は、二つある。
一つは、キューバ革命であり、今一つは、フロリダ州である。
キューバ危機は、関係ない。何故なら、米国は、ベトナム戦争の相手国とも、関係修復を図っているのを見れば、判る。

1959年のキューバ革命は、何故、起きたか。
キューバ経済が、米国資本に支配され、農地をバナナ、砂糖のプランテーションに特化させられ、主食たる小麦を米国から輸入羽目となった。結果、大多数のキューバ国民は、貧困にあえぎ、大規模農園所有者が、貴族化していた。
そこで、カストロのキューバ革命が起こり、米系資本の支配していた農地を接収、農地改革を行い、輸出商品作物ではなく、国民の食糧生産にシフトしていった。
キューバ革命と共に、支配階級は、米国に亡命した。それも、フロリダ州である。
米国の大統領選挙は、独特である。州の過半数をとると、州の投票権を丸どりする。
その結果、フロリダ州は、キューバ亡命者の票が、主導権を握り、大統領選の帰趨を決めてきた。
民主党であれ、共和党であれ、全ての米国大統領は、キューバだけは、アンタッチャブルとなった。
オバマは、キューバとの国交回復の道を開いたかのようにふるまったが、自身の2回目の選挙までは、キューバに触れていない。
2期目の最後に、漸く、動き始めたが、早くも、トランプは、キューバ敵視を復活させようとしている。

キューバ問題を考えると、国家の独立とは、何ぞやと考えさせられる。
国家の独立は、政治、経済、社会の三つが考えられる。
政治・・外交・軍事
経済・・通貨
社会・・言語・宗教

キューバは、南北アメリカにおいて、唯一の独立国である。
カナダにしても、ほとんどの中南米諸国にしても、独立国とは、言い難い。
中南米の経済は、米国資本が握っていると言ってよいし、ドルがそのまま通用する世界である。
ベネズエラにしても、米国と対立しているようであるが、社会のかなりの部分は、米国の影響かにあるように思われる。
ましてや、ブラジル、アルゼンチン、ペルーなども、米国資本が席巻していると言ってよい。
キューバは、政治的、経済的独立と引き換えに、貧困を余儀なくされてきたと、言えなくもない。

翻って、日本は、どうか?
経済的、社会的には、完全な独立国である。
日本では、ドルが使えない。円だけであ。決して、ドルリンク制ではない。
ドル建て表示など、何処にもない。
これだけでも、経済的に独立している証左である。
また、日本では、日本語が母語であり、また、世界中の文献・情報が日本語に翻訳されている。
英語は、多少使える人がいても、それは、外国人と会話するものでしかない。
また、宗教に縛られることもない。
宗教でいえば、古来の神道もあれば、仏教、儒教、キリスト教を換骨奪胎して、都合の好さそうなところだけを取り入れている。

経済、社会の側面を見れば、完全な独立国であるが、
政治、外交、軍事の観点からみると、全く違う。米国の属国と言ってもよいかもしれない。
(かつて、米国からの独立らしき動きをみせた田中や小沢は、あっという間に、排除されてしまった。)
日本と中国の関係をみると、
欧州、米国が、中国に進出したあと、少しは、出ても良いのかもしれないと、周回遅れで進出していった。
日本は、イランと親しかった。
しかし、米国の横やりで、イランとの関係は断ち切られ、且つ、親しい素振りさえ、はばかられるようになっている。

まして、日本が、キューバと親密になどなったりしたら、米国から、どんな横槍がはいってくるか、判ったものではない。
だから、日本とキューバの間には、ほとんど、交易がないのである。
その点、中国は、政治、経済、社会、のどの側面から見ても、完全な独立国である。
だから、キューバと貿易ができ、今や、貿易相手国として、ベネズエラを抜き、首位に立ったのである。


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