プロフィール

yuji0517

Author:yuji0517
氏名、野崎雄二(YUJI NOZAKI)
経歴、1947年、新潟県生まれ
 1970年、早稲田大学政治経済学部卒
 1970~1994年、住友信託銀行
 1994~2014年、住信投資顧問(現三井住友トラストアセットマネジメント
 2014年、退職
30年余にわたり、株式のファンドマネージャーを続けて来た経験から、書き残してみたいものが、多々あり、ブログを始めてみた。
<初めて、読む方に>
左下の「過去の掲載記事のテーマ一覧」で、「初めに」に、ブログの全体像を、次いで、テーマ別に、頭に、目次を付けていますので、興味あるテーマを選んで、読んでいただけたらと思います。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

アクセス数

過去の掲載記事のテーマ一覧

論文集

過去に記述した論文を、整理再編集したものと、新たに、書き下ろした論文集

RSSリンクの表示

リンク

AI(12) AIに「美味しい」は理解できない

                      2018、6、8
最近のAIは、画像処理、音声処理技術に格段の進歩がみられる。
天気予報や初音ミクはその産物である。
しかし、人間の入手する「感覚所与」は、視覚情報と聴覚情報だけではない。
今回は、味覚情報について,AIの技術的側面から書いてみる。

<AIには、「美味しい」という概念が理解できない。>
iPhoneには、Siriという音声認識応答ソフトが登載され、各種の質問に答えてくれると言う。
私の携帯は、未だガラ携で、その種ノモノは、使ったことはない。又聞きからの推測である。
Siriで、「美味しい」店を選ばせると、しかるべき店がリストアップされる。
「不味い」店と選ばせても、同じような店が出てくる、と。
不味いという用語では、統計処理的な検索ができなくなってしまうようである。
これまで、AIは、論理、確率、統計で出来上がっている、と度々述べてきた。
教師データでは、論理で不味いを覚えこませることが出来ないため、統計では、味でも拾ってしまうためであろう。

<人間とAI(コンピューター)の違い>
人間は、「美味しい」「不味い」の概念をどうやって習得するのであろうか。
それは、一言で言ったら、「刷り込み」である。

人間には、舌がある。
そこには、酸味、甘味、苦みの一次情報が、「感覚所与」として、脳内に伝達される。
そこで、基本的な味の概念が形成されるが、それだけではない。
触感やのど越しなどの触覚情報もはいる。
匂いの嗅覚情報もはいる。
視覚情報もはいる。
その上、アルコールやタバコには、血液中中の情報も入る。
それらを組み合わせて、味の概念情報が出来上がる。
そして、それらの味を、「美味しい」「不味い」に分類していく。
その分類も、2者択一のデジタルではなく、極めてとか、どちらかというとかの、アナログ的な分類である。

<刷り込みと教師データ>
AI(コンピュータ)には、AI技術者がいて、数学的(論理、確率、統計)な教え込みを行っている。教師データと言われるものである。
味では、「美味しい」「不味い」など、教え込ませようがない。そもそも、「感覚所与」の情報が欠落しているのだから。
それに対して、人間は、どうやって、「美味しい」「不味い」の概念を作り出すのであろうか。
それは、「刷り込み」である。
それに、幼少期の「学習」(これも、刷り込みの一種であろうが)も多少は加えて良いかもしれない。

誰が、「美味しい」「不味い」を教えるのか。
1、母親、2、家族の食生活、3、地域社会の食文化、4、日本社会の食文化
の順であろうか。
人間は、成長の過程で、味に関する膨大な「感覚所与」の情報を入手しながら
「美味しい」「不味い」に分別しながら、概念を築き上げていき、成年になって以降は、固定化してしまう。

AIの画像処理、言語処理は、今後も進歩していくであろうが、画像処理も言語処理も、味覚領域に抵触する部分には、当分というか、全くというか、手の出ない分野であり続けるであろう。

(追記) 食文化について
陳舜臣と言う作家が、日中の食文化を比較して書いたものの記憶がある。
食に関しての「美味しい」「不味い」は、その人の生まれ育った環境に支配され、
その主張は、ほとんどすれ違いに終始し、議論が成り立たないに、と。

私は、日本の食文化は、世界一だと思っている。
つい最近、米国経由ブラジルに行ってきたが、なんとも貧弱な食生活を行っているのだろう。
日本人で良かったと。
しかし、私の「美味しい」ものの典型として
「釜で炊き立てコシヒカリ」を挙げるなら」ならまだしも、「茶豆」「かきのもと」「十全なす」等々と言い出したら、
本ブログの読者は、あきれるとともに、
やはり、「美味しい」「不味い」は、「刷り込み」の世界であることも納得されるのではないかと思われる。

スポンサーサイト

<< AI(13) 嗅覚は、好き、嫌いが優先する | ホーム | AI(11) AIと半沢直樹 >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 ホーム